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『RINGOYA』
鳴門市を流れる撫養川の近く、通りに並ぶ花屋RINGOYAさんがあります。
建築を考えるときの大事な作業の一つに『敷地のまわりにあるヒントを拾い上げること』があげられます。敷地周辺は通勤に使う主要な道に面していて運転手から見て気を引く格好にすることと、橋から美しい眺めが望める撫養川と増田友也さんが手がけた文化会館が背中に佇んでいることに着目しました。
建物は1階が店舗、2階を休憩スペースとして、立面のボリュームとバランスを決めています。2階を支える柱が店内に現れてきていて、その連立した柱のリズムに合うように格子窓の配置と大きさを決めました。
外から見ると、リズムよく並べた格子窓と長く伸びた庇がおだやかな撫養川をイメージさせ、増田氏の文化会館と同じキャンパスにいるみたいに外壁にはモルタルに玉砂利を埋め込んだ仕上げとなっています。
建築家の仕事として「新しい」をキーワードに謳って設計することがあります。僕はその新しいに少し興味が無くなってきたなぁと感じます。流れ行く時代とともにみんなと時間を共有していく、日々刻々の変化のなかで時間を紡いでいき、いつの間にかそこにあって当たり前になっていく建物を設計したいと思っています。
施工 / 株式会社アークホーム
構造設計 / tooi一級建築士事務所 大池俊樹
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